語学学校のClass Levelのすゝめ

最近自分のことながら人体の神秘に驚いていて、入眠後6時間で必ずトイレに行きたくなって起きる。
あんまり寝るのが得意な方ではないのでベッドに横たわってから入眠するまでに10分の猶予があるとしても、全体としては6時間±15分に収束する時間帯に必ず起きることになる。

100%の容量を超えた時に欠壊するとしたときに、80%の容量くらいで脳に緊急アラートが届くのだと思うので、「自分の80%」は6時間分の水分の流れをコントロールできるくらいの容量なのだろう。

・・・ところで人体の神秘はさておき、どうにかしてこの容量、拡張できませんか?


こちらの記事でも少し触れているが、CFERは通常、英語学校での英語レベル = Class振り分けを決定するために適用される。
そして、このレベルというのは入学にあたって受けさせられる試験とその結果によって決定される。
レベルはA1からC2まであるのだが、C2レベルをマスターしたらそれはもはやネイティブスピーカーに近いレベルと言って差し支えないだろうし、B2レベルをマスターしたら日常的に英語を使うにあたってはほぼ問題のないレベルと言える。
今週から自分のレベルはB2+に上がったわけだが、果たしてどのレベルが適切なのだろうか?

結論として、もしある程度基本的な英文法を覚えているならば、B2レベルから始めるのがベストだと思う。
もし忘れてしまっている可能性があるなら、A2またはB1から始めるのが良い。
その指標として、B2レベルでは仮定法などの少し複雑なテーマを学ぶ。
仮定法ってなんだっけ、となる場合は、B1から始める方が良いだろう。

正直に言って、Speakingのレベルに関してはB1からB2+までの間に大きな違いはない(厳密には自分はB1には属したことがないが、友人の話を聞いている間でのイメージとして)。
最大の違いは、Reading、Writing、Listeningのレベルである。
特にReadingに関しては、段落の意味を理解するのが難しい場合、授業の速度についていくのが大変になると思う。
一般的に、文章を読んだ後に他の学生たちと意見を交換することが求められるので、できる限り速く読み終え・理解し、意見を組み立てるようにできる必要があるのだ。

ところで、ReadingにおけるB2とB2+のギャップはそれなりに大きいことがわかった。
単語、イディオム、表現...使われているすべてがB2よりも難しい。
(まぁイディオムはどのレベルに居たとしても難しいが。意味を推測できないケースも多く、知っているかどうかに帰着してしまうしね)
例えば "delegate" といった動詞や"simultaneously" といった副詞なんかがB2+レベルの読解テキストに表われる。
記憶が正しければこれらは難関大学入試用のレベル感だったと思うので、結構な難しさであることがわかるだろう。

当然ながら、これらの単語は我々非ネイティブスピーカーにとっては口頭で話すような単語ではないので、常にそれらの言葉が口語表現であるか、formalな表現なのか、はたまたacademicな表現(大学の研究や論文で使うような、極めて硬い単語)であるかを判断する必要があるわけだ。
とはいえこれらがClassで普通に登場するというのは、中級レベル以上の英語を持つ学生にとっては非常に役立つだろう。

ほとんどの日本人学生にとって、こういった難しい単語を学ぶ必要はない。はっきり言って。
簡単だが有用な単語や表現を学ぶほうが、日常的なSpeakingやListening、Writingに役立つし。
そんなわけで、過去に大学の入学試験のために英語を一生懸命勉強したことがあるならば、B2レベルくらいから始めることを強くお勧めする。
復習する文法の内容や、Readingに出てくる単語のレベル感としてちょうど良い難易度に感じるだろう。

注意しなければならないのは、語学学校の入学試験の間にベストを出しすぎると、B2+レベルに割り当てられる可能性があることだ。
したがって(これはあまり良いことではないが)あえていくつか意図してミスするくらいがちょうど良いと思う。
日本のように、中学校から英語の勉強が始まって、高校・大学と試験を受けさせられて・・といったように比較的長い時間をかけてReading・Grammerを教え込まれる国はそう多くない。
故にSpeaking試験やWriting試験がない語学学校の入学試験においては、他の国の生徒より日本人は(あくまで試験だけ見れば)有利であり、思っていたよりも高いレベルが割り当てられてしまうのである。
これはウチの語学学校の話でしかないが、もし期待と異なるレベルが適用されてしまった場合、授業の開始後により高いレベルに変更するのは難しくない。
Academic officeに自分のレベルが合っていないことを伝えれば柔軟に変えてくれるだろう。

最後にこれは当たり前かもしれないが、高いレベルのClassに行けばいくほど、皆の素行が良くなる。Teacherの質も高くなる。
友人の話を聞いている限り、A2~B1レベルだと課された宿題に全く手をつけないとか、ペアタスクであるのに次の日普通に休んでくるとか、授業中スマホ弄ってばっかりとか、そういう生徒が結構多いのだ。
またNativeのTeacherが割り当てられるのもB1+ ~ B2レベルくらいからであり、もちろんTeacher自身のSpeakingレベルも高くなるので大変にはなるものの、より実践的なListeningが期待できるだろう。

これらは個人的にはかなり重要に感じる要素なので、そういう点から見てもB2くらいから始められると、学生たちとも切磋琢磨を重ねながらの自己の語学力Upが期待できると思う。